平成23年3月19日、東京スカイツリーが634メートルの高さになった翌日、コミュニティ・カフェMILCはひっそりとオープンしました。その8日前に東北地方を襲った大地震、大津波の被害の大きさに、声を失い、お祝いをする気にはなれなかったからです。
行政からの支援もないまま、普通にテナントを借り、家賃を支払い、コミュニティ・カフェを続けていくことができるか、とても不安でした。固定収入は、一ヶ月2,000円のレンタル・スペースだけ。保健所のチェックを受け衛生管理士を置き、少し冒険でしたが三郷市商工会議所のメンバーにもなりました。
日替わりでMILCを担当する無給のスタッフの方々の頑張りで少しずつお客様も増え、お客様に喜んでいただくために、メニューもそこそこ増えてきました。
岩手県宮古市、福島県二本松市の商店の商品を購入し、MILCで復興支援の商品として販売することも続けることができましたし、今も続けています。
毎週、月曜日には、家に引きこもりがちの仲間を外に引っ張り出す場としてMILCが位置づきつつあります。
毎週金曜日に開催している乙女会。この乙女会の方々が中心となって、MILCの近くのカラオケ屋さん「カラオケふらっと」で定期的にカラオケMILCみんなの会を開催するようになりました。昔の乙女だけでなく昔の青年も参加する場ができつつあります。
土曜日、日曜日に開くイベントも、トールペイントだけではなく、外部の方を呼んでの落語会やお葬式講座など、多様な展開を見せ始めました。落語会でハーモニカを披露した仲間が、千住や越谷の舞台でもハーモニカを披露するようになるなど、思わぬ展開も経験することができました。
今年度は、さらに、いざというときに必要な生活の知恵を共有できるような企画をたてていく予定です。企画の一つ、今年のクリスマス会では、MILCのスタッフが中心となって「季節めぐり それぞれの居場所」の上映会を実現したいと考えています。なんとか大宮浩一監督にも来ていただいて、亡き子安仁・真知子さんご夫妻をしのぶクリスマス会を開催したいと考えています。
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お陰様で1年を終ってみて、なんとか赤字を出さずにすみました。 財政面で少し先が見通せるようになってきましたので、今年度になってMILCの通信環境に投資をしました。電話回線を引き、電話とファックスのやりとりをできるようにしました。番号は電話・ファックス共用で、048-951-1817 です。
MILCは、子どもSOSネットワークや徘徊見守りSOSネットワーク事業への登録も済ませ、非常時には、電話やファックスで連絡を取り合うことができる地域での交流・見守りの拠点になりました。 また、プロバイダーと契約してインターネットもMILCで利用できるようになりました。
少々場所は狭いのですが、今まで代表である谷口の個人宅に事務局を置いていた地域で共に生きるナノの事務局もMILCに移す準備をはじめました。まだ会報やホームページで地域で共に生きるナノの連絡先は代表の谷口個人の情報を出していますが、今年度末には、MILCを事務局として位置づけて連絡先などもMILCにしていく予定です。
また、チーム・ナノでイベント参加時の登録作業などインターネット利用が前提となる場合が増えてきました。定期的な打ち合わせをMILCで行っているチーム・ナノですが、関係者の同意が得られれば、こちらの方も、事務局をMILCに置くようにしたいと考えています。
勇気を出してMILCに入ってきてくださった何人かのお客さんから「なかなか入りにくい」というお話を聞いております。MILCの中では、当初想定していた以上に化学変化が出て、想定外の動きが出てきているのですが、どうも地域との風通しがよくないのが実態のようです。
そこで、新たにMILCのブログを作ることにし、まずは情報発信、情報交流をすることで、少し風通しをよくすることを考えています。代表を筆頭に、情報リテラシーという言葉とも縁のないスタッフばかりですが、1年後に成長したMILCブログをお見せすることを目指します。
東京スカイツリーが634メートルになった翌日、平成23年3月19日(土)に、「地域で共に生きるナノ」の新たな活動の場、ミルク(MILC)を仮オープンしました。
かねてより、「地域で共に生きるナノ」では、今まで活動するなかで、
と考えてまいりました。
その想いを形にしたのが、ミルクです。
みんなで、いっしょに、学ぼう(ラーニング)、話そう(コミュニケーション)。
そこから、MILC(ミルク)という名前がつきました。
当面、試みの事業として、代表の個人事業として運営してまいります。
住所:
〒341-0044 三郷市戸ヶ崎2-374
電話・ファックス:
048-951-1817
営業時間:
月~金 AM11:00~PM5:00
(土・日 講座&催し物)